石川県白山市の相続と終活の総合相談窓口、I&I STORIES -相続終活相談デスク-です。
相続対策について学んでいくと、生命保険の重要性や利点について知るタイミングが訪れますが、
生命保険が相続においてとても重要な役割を果たすことをご存じない方も多くいらっしゃると思います。
とても重要ではあるのですが、一般的な内容は別の機会においておくとして、本日は以下の内容について少し考えてみましょう。
まずは登場人物です。
生命保険は「契約者」、「被保険者」、「受取人」の3者が登場します。これは全て別の人というわけではなく、「契約者」かつ「被保険者」という場合もあります。
「契約者」が保険料を支払い
「被保険者」に万が一のことがあった場合に
「受取人」が保険金を受け取る
というのが基本的な流れです。
そして保険金は「受取人」の財産として取り扱われるため、相続の際に分割対象とはなりません。
「現金で残しておいたら相続があった時にどう分けるか相続人同士で決めないといけない。相続人同士は仲が悪いから揉める原因になってしまう。」という場合や、「この相続人にはこれだけの現金が必要になる。それをなんとか準備してあげたい。」といった場合に生命保険は力を発揮するわけですね。
では、「受取人」が「被保険者」よりも先に亡くなっていた場合はどうでしょうか?
「被保険者」に相続があり、保険金を受け取ることになったと思ったら、「受取人」がすでに亡くなった人のままになっていた。
本来であれば「受取人」が保険金を受け取ることになっているのに、当の本人は既に亡くなっている。では保険金はどこにいくのか?
いかがでしょうか?
保険法を見ると次のように書いてあります。
(保険金受取人の死亡)
第四十六条 保険金受取人が保険事故の発生前に死亡したときは、その相続人の全員が保険金受取人となる。
つまり、もともと受取人であった人の相続人全員が保険金の受取人になるわけですね。
ですがここで更なる疑問が湧いてきます。
受取人であった人の相続人全員が受取人になるのはわかったが、誰がどれくらいもらえるのか?
受取人であった人の相続人がもらえるんだから、その場合の法定相続分??
どうも誰がどれだけもらえるのかハッキリ書いた条文はなさそうです。
そんな時のために、民法には次のように書いてあります。
(分割債権及び分割債務)
第四百二十七条 数人の債権者又は債務者がある場合において、別段の意思表示がないときは各債権者又は各債務者は、それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。
つまり、「相続人全員で均等に分けることになりますよ」と書いてあるわけですね。
まとめると
「受取人であった人の相続人全員が、均等に保険金を受け取る権利を有することになる」
となります。
そもそも論ですが、保険について定期的に見直しをしていないからこういう状況になってしまうんですね。
受取人だった人が亡くなった場合には受取人を変更する手続きを行いましょう。
生命保険は相続や終活に関してとても有用です。しかし、他の相続対策等と同様に、詳細を知らないまま「生命保険に入ればいいんだ!」となったとしても、ご自身の想いと違う結果になることはあり得ます。
どんな方法があるのか・・・私たちは相続と終活の総合相談窓口として、多様な疑問に各専門家と連携して対応いたします。
まずは疑問や不安をお聞かせいただき、それに応じて適切な道案内をご提案いたします。
I&I STORIES -相続終活相談デスク-まで是非お気軽にご連絡ください。